思い出すために忘れる

恵比寿の家で最後の夜に書いた。

今朝引っ越し会社が来て、荷物を梱包して持って行った。これから荷物が船便で行って、俺はアメリカに会社の製品説明会二参加して二週間後に荷物のちょっと先に台湾に到着する。

昨日は一日をかけて物を整理して、捨てたりもした。今日の梱包は予定した五時間より一時間ほど早く終わったけど、物の多さにびっくりした。ものを整理して梱包する為に時間と精神力を使って、嫌になった。

本の中から売りたい本を選んで売りに行ったけど、実は逆が良かった。持ちたい本を選んで他は買取に来てもらえばよかった。誰もが大体一つ手放せないもの部類がある。食品、服、電化製品など。俺の場合は本。今回の引っ越しで少し治ったかな。

ものを積み終わったら、バーガーキングにお昼を食べに行った。途中から泣き始めて、食べ終わって顔を洗いに行ってやっと止まった。今年の一年の行動のだるさに気づいた。台北と東京の行き帰りの疲れ、引っ越すと決めても、なかなか引っ越しの準備に始まらなかった。数年前には中華の文化圏にすごく行きたかったのに、台湾に出張で行ってもつまらなかった。

日本を離れるのが寂しいから、日本の規準で台湾を評価した。勿論、無理な事。疲れを台湾の文化の所為にしたり、人の仕事のやり方の所為にしたり、夏の暑さの所為にしたりしたけど、その背後に、実は日本から離れるのが寂しい。

そこで、じゃあ、何で台湾に行くの?と考えると、やっぱり仕事の理由だろうの思った。それは十分理に叶っているけど、仕事を中心に動く事は今まであんまりない。

日本に来たのも、文化と環境が好きで、来た。住み着いちゃって、十年の間に仲良くなった友達、辿り着いた一週間のリズム、足繁く通った武道の道場、見付けた憩いの場所、学んだ日本的な人の接し方。

台湾にこれらを連れて行けない。午後の飛行機に乗る前に午前に道場にでも行くかと考えたら、泣き出した。新宮病院の見舞いした先生が「稽古したい」と泣き出したのを思い出した。行く理由を疑った。十年間東京を家と呼んで、幸せ。根を深く張っているように思える。あんまりいると他行けなくなるから、今一度根を切って、自分を植え付ける。

夜は部屋を掃除をした。部屋にちゃんとお礼をしたいと思って掃除をした。清掃する過程で部屋が次第に原状に戻った。畳に雑巾を掛けて埃を拭いたら、いつの間にか依存して来たことも払拭したように思えた。台所の調理台と流しの錆びを落として、お風呂場のカビを落としてピカピカにした。綺麗に使っていたつもりだったけど、気づかずに汚くなったことが分かった。自分も心が純粋で直感で生きるつもりだったけど、いつの間にか色々期待と思い込みがついてきた。

部屋が復原すると共に、その部屋に十年前に入って、可能性でワクワクしていた私の気持ちも思い出した。物がない部屋は広く感じたて、入る物で何にでもなれる。台湾に行ったら、物を減らそうと決めた。部屋と同じように心は期待と依存を減らして広い気持ちで何にでも対処できるようになろうと決めた。部屋は簡単けど、心が難しいだろう。

もう3時頃だったけど、寝たくなくて、シャワーして、歩いてコンビニに行ってカップラーメンとオールフリーを買った。そういえば、忙しくて晩ご飯は食べてなと気が付いた。戻りに広場を歩き通りながら、その広場で一緒に歩いた友達のことを思い出した。

よくコオロギの声を覚えようと思って部屋に戻って、綺麗な畳に肌足で歩いて、照明を暗くした部屋で窓を空けて静かに食べた。気持ちを書き留めようとして、眠気が急に襲ってきて、畳の上に折ったタオルを枕にして、全部忘れて寝た。

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