伝承

火曜日の夜、大学の卒業生に招待されて体育館へ合気道の稽古をしに行った。その学生が先月卒業したばかりで、公務員試験を受け、結果を待っている。その結果で抽選の優先が決まり、台北に残れるかに繋がる。台北に残って、いろいろと武道を体験して稽古したいとのこと。その相手とも、この二年間で稽古をして、同じクラスに出るときにそっちから、「稽古をお願いします」と積極的にきて後稽古を積んできたので、自分の教え子とも思える。

夏は大学が休みに入り、学生クラブがこの間解散で、稽古不足の私。社会人のクラブに行ってもいいけど、良くあるのは話が多い相手と組んでしまい、運動量が足りない。一度、ある道場で「あなたはそうやった運動的な合気道が好きですね」と批判気味に言われた。そうだよ。

大学生だと体力がよくて、まじめで、いい稽古になるから、好き。

こうして、一ヶ月ほど稽古をしていなくて、体育館で生徒と久々にすることができて、嬉しかった。一時間ほどほとんど無言で動いていたら、残りの三十分で道場の端で座った中学生らしい男の子に「ほい、稽古しよう」と誘った。三人で掛かり稽古そして取り受けAB, BA, AC, CA, CB, BC と組んでやった。これも、ほとんど無言。話さないのは相手への敬意。相手を動かせて、自分で気づかせる為に。こうすると技は私から教えるものではなく、私が相手に技に気づかせる為の物となる。師弟関係を敢えて設けない。こうしてお互いの稽古のためになる。

それで稽古の中で印象に残ったのは、中学生に入身投げの後ろ受けのやり方を指導して、相手が少し上手くなって、動きを速くて大きくしたら、相手が受けて、立ち上がって笑った。それまでにはその中学生が皆に無視されて座ってみていた。増して先週にその学生もある先輩と組んで技のやり方はああでもないこうでもないとむやみに指摘された。やっぱり、流れる方が楽しいだろう。

既に仕事で頭と言葉で考える事が多い。合気道は体で考える。その技がでる瞬間で悉くそれまでに組んだ相手の動きが具現する。そして、その動きが相手に伝わり、その人の目録に入る。過去、現在、未来を結びつく瞬間。

その大学生が他所へ行っても、技を持って行く。その中学生が楽しさを覚えて稽古し続けるかも。こうして、少しけれども合気道が広がり、未来へ伝わっていく。

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